県内状況報告と重ねてのお願いとお詫び

 

重ねてのお願いとお詫び

1月27日より福岡県が蔓延防止等重点措置の対象となることに同期して医療体制がphase-Vに達しました。受け入れ病床は追加登録されますが、運用まで1−2週間の猶予が必要であることと人体資源の枯渇から逼迫状況が劇的に改善するとは期待できません。
県内陽性者は下記の通りで、

福岡県全体 福岡県透析患者
1月26日 3,615 6
直近1週間 21,099 45
累            計 108,012 255

 

福岡県では昨年から陽性者約400人に1人は透析患者です。これは全国的な傾向(一般1.5%, 透析0.8%)より若干高頻度で推移しています。新規発生数は県内で確保した指定・重点医療機関のHD受け入れ数45を超えて、管轄保健所業務の逼迫もあり軽症以下で合併症が重篤でない患者の収容が遅延し予定透析まで間に合わない状態てす。本来透析患者は入院が原則ではありますが、コロナ病床は絶対的にも医療従事者の不足から相対的にも慢性不足が続きます。

透析患者が急変時の迅速な対応、中等症以上透析患者の確実な加療のためにも、 指定・重点医療機関入院まで自院での
軽症以下の透析患者の時間的空間的隔離透析
通院アクセスの確保:自力通院の推進、送迎車の運用見直し
通院不可であれば一時的入院透析
薬物療法(モノクローナル抗体、内服薬) を重ねてご検討申し上げます。

自院でのCOVID治療薬は2剤とも施設登録すれば入手可能で、配布薬局は限られるも1月28日時点では在庫枯渇なく翌日搬送との情報を得ております。

モノクローナル抗体ゼビュディ:GSKのHP登録 https://gskpro.com/ja-jp/products-info/xevudy/

ゼビュディ登録センター医療機関登録および製品発注に関するお問い合わせ TEL︓0120-126-993(受付時間︓9:00-17:45/年中無休)

ラゲブリオ(内服):MSDのHPで登録 https://www.msdconnect.jp/products/lagevrio/

ラゲブリオ登録センター  電話0120-682-019(9-17:30土日祝術除く1月29日は臨時対応) msd.covid19register.support@merck.com

 

なお、下記のような檄を頂いております
1)「透析医会の対応が遅い、ワクチン優先・病床確保など」
2)「自院はコロナを入院させないので入院先を探して欲しい」

副会長以下各地区の感染担当の先生方は自院の業務の傍ら誠心誠意努めていただいております。対応が不十分であったことはすべて会長の責任で、適切な時期に責任をとります。 今後、県内外の関係の方々と一層情報を共有して対応してまいります。
透析患者は感染・発症・重篤化死亡リスクが高い集団ではありますが、週3回は透析施設で受療している訳です。これは、自宅療養せざるを得ない大多数の軽症・無症候の非透析感染者と比較すれば患者・家族の安心感は格段に高いと考えます。 擬似例・濃厚接触者・感染確定者が指定・重点医療機関に入院できるまで複数回・日数の自院透析・入院加療を余儀なくされ、隔離解除まで自院管理となる自体も想定されます。その折には何卒、現状を御理解いただき、透析治療に加えてかかりつけ医としての全人的医療にもご配慮ください。
明けない夜はないと信じております

福岡県透析医会会長 金井英俊
日本透析医会最新情報